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『個人再生法の適用を受けようとする従業員がいた場合の会社の対応は?』


【 質 問 】

 弊社の従業員が、この度、『個人再生法』の適用を受けようとしています。そこで裁判所からは、退職金の受給見込み額(もしそれが難しければ、計算式だけでも知りたい)との依頼がありました。
 だが弊社としては、退職金原資として社外に積み立てている中小企業退職金共済からの支給予定額を担保に、金銭を貸し付けており、会社としては、なんとかその債権保全を図りたいと考えています。


2007年06月11日 月曜日
【 回 答 】

1.「中小企業退職金共済からの支給予定額を担保に貸付」とありますが、どのような形式で担保取得しているのかが問題です。
現時点で、裁判所は「退職金を労働者に対して現実に支払え」と言っているわけではなく、民事再生手続の審査をする上で、債務者(労働者)の資産状態を把握する必要があるので、その額及び実際にそれが支払われる可能性があるものであるか否かを照会しているだけではないかと想像します(どのような形式及び内容の「依頼」なのかは相談文面からは明かでないのであくまで想像の範囲です)。

2.いずれにしても、退職金共済の受給権に対して正式な質権設定などをしているのであれば、優先権は確保されます。
従って、この場合には、裁判所からの照会に対して、退職金の額面とこれについては質権等の担保設定が為されており、借入金の返済が無い場合には質権等の担保権が実行されて、実際には従業員には共済金は支給されない旨を回答すればよいと思われます。

3.なお、賃金債権については労基法上、使用者からの一方的相殺は禁止されていますが、合意の上で相殺することは必ずしも禁止されていません。  従って、従前から一種の相殺契約として賃金から天引きされることを了承していたのであればそれも有効と考える余地があります。


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