ちょっと耳より 経営知恵袋 バックナンバー
|
【 質 問 】 昨年11月定年で、その翌日から再雇用した人が年次有給休暇を20日くれといってきています。定年で一度正社員として退職しましたので退職金も支払いましたし、定年退職時に残っていた有給休暇もすべて与えました。新たに嘱託社員として再雇用したわけですから、今年は再雇用後6ヶ月目に10日を付与すればよいか思うのですが? 2002年06月10日 月曜日
|
|
【 回 答 】 まず、年次有給休暇の発生する要件として、労働基準法第39条は、1年間(初年度は6ヵ月)の継続勤務と1年間(初年度は6ヵ月)の出勤率が8割以上であることを規定しています。 ここで、「継続勤務」に関する行政解釈では、「継続勤務とは、在籍期間をいう。継続勤務か否かについては、勤務の実態に即し実質的に判断すべきものであり、実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算する。定年退職による退職者を引き続き嘱託等として再採用している場合(退職手当規程に基づき、所定の退職手当を支給した場合を含む。ただし、退職と再採用との間に相当期間(少なくとも2ヶ月以上あることが妥当なようです。)が存し、客観的に労働関係が断続していると認められる場合はこの限りでない。)実質的に労働関係が継続しているものと認められ、勤務年数を通算しなければならない(昭63.3.14基発150号)としています。 つまり、「継続勤務」とは、労働契約の存続期間であり、その事業場における在籍期間を意味しますが、ご質問の場合、確かに定年退職し、形式的には雇用関係は一旦終了し、前の労働契約とその後の労働契約は別個のもののように見えますが、定年退職後直ちに再雇用し、その間に労働関係の切れた日が介在しない場合、単に社内における身分や労働条件が変わっただけであって、実質的に労働関係は継続しているといった見解になります。 また、再雇用までの間に若干の期間がおかれた場合でも、その間隔が相当期間で労働関係が実質的にも断絶したと認められない限り、継続勤務として取り扱うことになります。 よって、この方が前年の所定労働日数の8割以上出勤していれば、勤続年数を通算します。現在では、1週間の所定労働日数が5日以上の労働者や、1年間の所定労働日数が217日以上の労働者、または週の所定労働時間が30時間以上の労働者の場合、勤続6年6ヶ月以上で年次有給休暇を20日与えることになっていますので、勤続年数によっては20日の年次有給休暇を付与することになります。 なお、退職金が支払われたかどうかは、年休の継続勤務の判断に当たっては直接関係はありません。 その他、貴社独自に法定の年次有給休暇に上乗せする形で与える特別有給休暇については、法定の年次有給休暇と違い、就業規則などの定めで発生するものです。一般従業員の特別有給休暇の条項を適用しないこととし、再雇用者には特別有給休暇は与えない又は一般従業員より少ない日数を与えることにしても差し支えありません。但し、どのような日数を与えるのか明確にしておく必要があるでしょう。 |
[バックナンバートップ] [相談ページに戻る]


