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【 質 問 】

 先日、当社の給与規程を専門家にみてもらったのですが、「基本給ピッチ」が高いのでは?との指摘がありました。何となくイメージはつくのですが、「基本給ピッチ」について具体的に教えて下さい。

  
2002年06月06日 木曜日
【 回 答 】

 一般的に基本給ピッチとは、基本給の1歳当たりの傾き(グラフの横軸に年齢、縦軸に基本給額とすると、一般に年齢があがると基本給額も増えるため、右上がりの線になります。この線の傾きの角度を基本給ピッチと呼び、角度が急であれば基本給の上昇率が高く、緩やかであれば基本給の上昇率が低いことになります。)を言います。

給与(賃金)の持つ意味は、各企業もしくは社長の考え方で異なりますが、労働者にとっては、自らの能力、成果に対する対価という意味だけでなく、当然に生活費としての意味を持っています。その意味で、能力主義、成果主義の給与制度を採用している場合においても、給与の持つ生活保障的な意味を無視する訳にはいきません。

生活保障を考えた場合は、実際には労働者個人個人で家庭の事情なども異なりますから、最低いくらの生活費が必要か?も異なります。しかし、給与制度に各個人の事情を反映させていては、極めて複雑なものになってしまいますので、統一的な基準として各年齢ごとの標準的な生活費(標準生計費)を用いて考えます。

つまり、自社の労働者の給与が、年齢別の標準的な生活費と比較して充分なものであるかどうかを考えた場合、初任給額から年齢を重ねるごとに最低でも平均して毎年いくら昇給させていくか(基本給ピッチ、昇給ピッチ)を考えることになります。以下は具体的な計算例です。参考までにご覧ください。

(例)
(1)40歳時の生計費(5人世帯):26万円
(2)税負担分を加算(標準生計費×1.23)=26万円×1.23≒31万円
(3)40歳時の最低保障賃金(8割とする)=31万円×0.8≒24万円
(4)賞与(3ヶ月分)を月々の生計費から控除
(標準生計費×12/15)=24万円×12/15=19万円
(5)生活手当分を月々の生計費から控除=19万円−3.5万円=15.5万円
(6)高卒入社時の生計費:13万円
(7)高卒入社時の最低保障賃金(8割とする)=10万円
基本給ピッチ=((5)−(7))÷(40歳−18歳) ≒2,500円
※概算額での計算です。人事院などの調査による標準生計費を利用します。



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