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【 回 答 】
未成年者の行為により火災が発生した場合には、未成年者の監督義務者火災による損害を賠償する責任を負います(民法714条)。
しかし、監督義務者に未成年の監督について重大な過失がなかったときには、その責任を免れるとされています(1995年1月24日最高裁判決)。しかし、親が賠償責任を負うかどうかはかなり微妙です。実際、裁判例では親の賠償責任を認めたケースと認められなかったケースがあります。
まず、親の損害賠償責任を認めなかったケースです。
7歳になる子供3人が住宅から数メートル離れた竹やぶ内で新聞紙にライターで火をつけて遊んでいて火が付近の住宅に燃え移り全焼したというものです。このケースでは、ライターは3人のうちの1人の家の仏壇に父親が置き忘れたものだったが、子供たちの親権者は、子供たちにマッチやライターの使用を許したこともなく、火の危険について一般的な注意をし、火遊びをしないようしつけていたということを裁判所が認定し、親権者の賠償責任が否定されたものです(名古屋高裁1995年11月17日判決)。
逆に、親の賠償責任を認めたケースでは、10歳の子(A)とその友達10歳(B)とその弟6歳(C)は、「秘密基地」と呼ばれていた空家に入り込んで、建物内で拾ったライターでストローに火をつけて遊んでいたところ、火が床に引火し全焼したというものです。このケースでは、子供たちの両親は、日頃から火には十分注意するよう言っていた。これまで子供たちは、火遊びをしたり、火をつけることに特別興味を示したことがなかったと重過失はなかったと主張しましたが。しかし、裁判所は、このような建物内における火遊びにより火災が発生し得ることは明らかであり、10歳という年齢からすれば当然このような火遊びが許されないことは理解し得たとし、子供たちの両親において火遊びによる火災という重大な結果が発生し得ることを十分に指導し、監督すべき義務を怠っていた結果としました。
また、(B)と(C)の父親は小学校の教師であり他人が火遊びをしていたとしても、その火遊びを制止すべき立場におり、それが可能である状況であった場合に制止しなければならないということを指導・監督しなければならないとし、両親に重過失がなかったとはいえないと判断を下しました。
一方、焼失した建物は管理が極めてずさんであったとして建物所有者の過失割合が5割あるとし、過失相殺をして子供たちの両親に損害賠償を命じました(大阪高裁1997年10月31日判決)。
このように裁判例も判断が分かれています。普段の指導や子供たちの年齢、親の職業などによって総合的に判断されるものと思われます。また、建物の管理の仕方によっても過失相殺がなされることもあります。
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