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 7.外国人労働者の労働条件、社会保険、税金等
1.外国人雇用の実態 2.外国人を採用する際のチェックポイント 3.在留資格一覧表
4.在留資格、在留期間などに関する手続き 5.市区町村への外国人登録とは?
6.外国人を雇用するための機関等 7.外国人労働者の労働条件、社会保険、税金等


◎外国人労働者の労働条件

 労働法令のもとでは、外国人労働者をとくに当該法律に適用しないとされない限り、その外国人労働者が不法就労活動者であろうと各法律に適用される労働者となります。例えば、労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法などほとんどの労働法令は、全面適用するということです。
【参考】労働基準法第3条
「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない」

◎外国人労働者の募集・採用

 使用者は、募集にあたっては十分に具体的な労働条件を明示する必要があります。この場合注意することは、労働契約期間についてであり、労働基準法では、『労働契約の期間は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(特定の業務に就く者を雇い入れる場合や、満60歳以上の者を雇い入れる場合には5年)を超えてはなりません。』また、期間の定めのある労働契約については、厚生労働大臣が定める「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」に基づき、労働基準監督署長等は、使用者に対し、必要な助言・指導を行います。

◎外国人労働者の賃金について

 賃金についてみると、使用者は賃金を当該外国人労働者1人1人に通貨で直接に全額を毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければなりません。外国人労働者の賃金の額については、労使の話し合いで決めることになりますが、労働基準法は「使用者は労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金・労働時間その他労働条件について、差別的取扱いをしてはならない」とあります。また、外国人労働者がたとえ不法就労活動者であっても、外国人労働者の賃金は最低賃金法が適用されるので、地域や業種の最低賃金に違反しないようにしなければなりません。

◎外国人労働者の勤務時間関係

 勤務時間関係についてみると、外国人労働者には、たとえ不法就労活動者であっても労働基準法の労働時間関係が適用されるので、法定労働時間や休憩時間や休日や年次有給休暇などが保障されることになります。従って、当然に法定時間外手当や深夜労働手当の最低2割5分増しや法定休日労働手当の最低3割5分増しの割増賃金を支払わなければなりません。

◎外国人労働者の退職・解雇について

 退職・解雇についてみると、外国人労働者の退職や解雇は日本人の場合と同じです。特殊な場合として、外国人労働者が不法就労活動者で入国管理局によって雇用期間中に強制退去になる場合があります。この場合は、就業規則に正当な理由のない労働力の不提供を通常解雇の事由にしていれば、この規定にもとづいて使用者は解雇することができ、場合によっては合意退職とみることもできます。

◎外国人労働者の社会保険

 社会保険についてみると、外国人労働者が働いている事業所が健康保険および厚生年金保険等の適用事業所であれば、使用者は外国人労働者を健康保険および厚生年金保険等に加入させる義務があります。  外国人労働者が就労する当該事業場で健康保険および厚生年金保険等に加入しない場合には、当該外国人労働者はその居住する市町村の国民健康保険及び国民年金に加入することができますが、加入の前提として各市町村では不法滞在を問題としますので、不法滞在者は加入できません。なお、国内に90日を超えて在留する外国人労働者等は、90日以内に居住する市町村に外国人登録をしておかなければならないことに注意する必要があります。

○会社(適用事業所)で保険に加入する場合
健康保険 日本人と同様に給料に応じた保険料を納入する。
厚生年金保険 日本人と同様に給料に応じた保険料を納入する。年金については保険料は掛け捨てになってしまうという誤解があり外国人が加入したがらないという例もありますが、年金には短期在留外国人に対する脱退一時金制度が設けられております。

○住所地の市町村で保険に加入する場合
国民健康保険 日本人と同様に所得等に応じた保険料を納入する。加入する際には、外国人登録証(在留期間が1年以上必要)などを持参する。

国民年金 日本人と同様に一定額の保険料を納入する。厚生年金保険と同様に、短期在留外国人に対する脱退一時金制度が設けられております。

○短期在留外国人に対する脱退一時金
脱退一時金は原則として以下の4つの条件にすべてあてはまる方に支給(出国後2年以内に請求)
(1) 日本国籍を有していない方
(2) 国民年金の1号被保険者としての保険料納付済期間又は厚生年金保険の被保険者期間が6ヵ月以上ある方
(3) 日本に住所を有していない方
(4) 年金(障害手当金を含む)を受ける権利を有したことのない方

【厚生年金保険】
被保険者月 計算方法(少数点以下1位未満四捨五入)
6月以上12月未満 平均標準報酬額×最終月の属する年の前年10月の保険料率(注1)×1/2×6
12月以上18月未満 平均標準報酬額×最終月の属する年の前年10月の保険料率×1/2×12
18月以上24月未満 平均標準報酬額×最終月の属する年の前年10月の保険料率×1/2×18
24月以上30月未満 平均標準報酬額×最終月の属する年の前年10月の保険料率×1/2×24
30月以上36月未満 平均標準報酬額×最終月の属する年の前年10月の保険料率×1/2×30
36月以上 平均標準報酬額×最終月の属する年の前年10月の保険料率×1/2×36
(注1)
最終月とは、最後に被保険者の資格を喪失した日の属する月の前月を言います。
又、最終月が1月から8月までの場合、前々年10月の保険料率を用いて計算します。

【国民年金】
 基準月(注2)が平成18年度にある場合、対象月数(注めに応じて、以下の表における額が支給されます。
 なお、基準月が平成18年度以降の場合、毎年度、以下の表の額に当該年度の保険料額の平成17年度の保険料額に対する比率を乗じて得た額を基準として、政令で定められます。

対象月数 支給額
6月以上12月未満 41,580円
12月以上18月未満 83,160円
18月以上24月未満 124,740円
24月以上30月未満 166,320円
30月以上36月未満 207,900円
36月以上 249,480円
 注2)基準月とは、請求月の前月までの第1号被保険者期間にかかる保険料納付済期間または保険料半額免除期間のうち、請求の目の前日までに納付された保険料にかかる月のうち直近の月をいいます。
 注3) 対象月数とは、保険料納付済月数+保険料半額免除月数×1/2をいいます。

◎外国人労働者の税金
外国人労働者についても給与等を支払う場合は、所得税の源泉徴収を行う必要があります。その方法等については、その方が所得税法上の「居住者」であるか「非居住者」であるかによって異なります。
所得税の課税範囲 住民税の課税範囲
居住者 非永住者 国内の所得(国内源泉所得)の全てと国外の所得(国外源泉所得)のうち国外において支払われ、または国外から送金されたもの 1月1日現在、居住者として日本に住んでいた場合は課税
上記以外 全ての所得
非居住者 国内の所得(国内源泉所得) 非課税




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